SNSを学習実践に活かす

前回の記事で、「同級生はWhatsappで繋がっており、相談しながら進めることができるのが有難い」と書きました。私のようなノンネイティブにとって、SNSは有難いツールです。
SNSを学習実践に活かす」というテーマで、面白い研究を知りましたので、ご紹介しようと思います。
 
医療系大学生を対象としたコースで、twitterで議論を行ったところ、普段発言をしないような学生も発言の不安を取り除くことに役立っていました。また、最終的にはSNSを使用したグループの方が、授業内容理解も進んだということでした(Junco et al. The effect of Twitter on colleage student engagement and grades. JCAL.2011, Vol27, p119-132.、バトラー後藤裕子(2021).「デジタルで変わる子どもたち」.ちくま新書)。
 
文字でのやりとりは、ノンネイティブにとって大変ありがたいと感じていましたが、その理由は、もしかすると、上記の論文にあるように、発言の不安を取り除くことができるからかもしれません。何度も文法ミスを見直して投稿できること、また文脈の流れを確認しながら投稿できることは大きな心理的安全性に繋がります。zoomのチャット欄での質問も、非常に行いやすく、私は授業で活用しています。
 
SNSが学習環境に入ってきたのは、私が大学生の頃でした。当時はスマートフォンへの移行、LINEの普及、書籍のデジタル化などの波が一気にやってきて、大学生活の前半と後半では全く違う学習環境になっていったように思います。
それから10年弱が経過し、今では、海外の授業を自宅で受け、海外の同級生とSNSで繋がりながら課題をする時代になりました。10年後には、VR世界が拡張して授業を受けているのでしょうか。ノンネイティブが少しでも学習についていきやすくなりますように。より良い学習効果を目指して、さまざまな方法に挑戦していきたいですね。